カテゴリー: 相談事例

必要なかったモバイルルーター契約

◇高額な解約違約金を請求されることも・・・

 自宅に電話があり、お得な通信契約だと勧められ契約をした。この事業者からの請求と思われる代金を毎月4000円くらいクレジットカードで支払っている。確認するとモバイルデータの通信契約だった。事業者の説明は聞いていたつもりだが契約内容については理解できていなかった。自宅は光回線契約もあるしスマートフォンも使っていて必要ないので解約したいがどうすればいいか教えてほしい。

【アドバイス】

 電話勧誘販売による契約ですが、モバイル通信の契約は通信サービスを規制する「電気通信事業法」が適用されクーリング・オフ規定がありません。自宅に光回線契約があり、データ通信利用可能なスマートフォンの利用もある場合、モバイル通信契約が必要かどうかをよく考えて契約するようにしましょう。

 また通信契約は契約期間を定めている場合があるので、期間内の解約は高額な違約金を請求されることがあります。通信機器の代金についても違約金を請求されることがあるので契約内容をよく理解したうえで契約しましょう。

★ワンポイント

 モバイル通信はケーブルを使わず、電波を利用した通信サービスで電波提供エリア内でインターネットの利用ができます。モバイル通信を利用するには通信契約以外にモバイル通信機器が必要です。(スマートフォンやタブレット端末など)

 通信機器の利用方法や料金形態は複雑なので自分の利用目的に合った商品かどうか見極める必要があります。

完済したはずの支払い通知書面が届いた

◇多重債務関連

 15年前消費者金融数社から合計で50万円くらいの借り入れをした。返済できずに放置していたが10年前に自宅に事業者から再三電話があり返済するよう強い口調で言われ怖くなった。事業者と話し合いをしてその後5年以上かけて完済したはずだったが、先週自宅に「支払通知書」という書面が届き150万円を振り込むように書いてある。相手には怖くて電話はしていない。このまま放置していいものか対応を教えてほしい。

【アドバイス】

 借入金の返済が終わっているのであれば支払いに応じる必要はないと考えられますが、判断は専門家に確認する必要がありますので法律相談を受けることをお勧めします。

 相談の連絡先は、消費者センター、弁護士会、司法書士会、法テラスなどです。

★ワンポイント

多重債務に陥った時の解決策は債務整理です。債務整理には4つの方法があります。

 ①任意整理 ②特定調停 ③個人再生手続 ④自己破産

多重債務問題解決のために貸金業法が改正されました。

※平成18年12月20日公布 (主な改正内容)

  • 貸金業者からの総借入残高が年収の3分の1以上となる貸付の原則禁止
  • 年20%を超える利息の貸付は犯罪として処罰

アパート退去時の現状回復って何?

賃貸アパート退去トラブル

 3年間住んだアパートを退去したら、「敷金だけでは修理代が足りない」と不足分の請求がきた。請求内容をみると、クロスの張り替え、畳の表替え、ふすまの張替、ハウスクリーニングなどで敷金10万円のほかに6万円の請求となっている。煙草は吸わないしクロスがひどく汚れていたり壊したりした所はない。家族で掃除もきちんとしたので請求されることに納得できません。

【アドバイス】

 国土交通省の現状回復をめぐるトラブルとガイドラインでは、原状回復とは・・・

 借主が通常でない使い方をしたり、注意して使わなかったために汚したり、壊した場合に復旧することとしています。通常の使い方、住まい方をして劣化したものについては、家賃の中に含まれるはずであり借主の負担は無いと考えられます。しかし特約として修理代などが決められていた場合でも、特約の必要性や合理的な理由があり、貸主と借主双方が特約について確認し納得していることが、特約の有効性の前提となります。

★ワンポイント

まずはガイドラインを参考にして下さい。

賃貸住宅入居時、入居中の注意点